デンシティは効果ない?効果を感じにくい4つの理由と向いていないたるみを医師が解説
「デンシティは効果がない」という声を目にして、受けるべきか迷っている方は少なくありません。
結論から言うと、効果を感じにくくなる理由は大きく4つあります。
1つ目は、判断するタイミングです。
デンシティの効果はコラーゲン生成が進む2〜3カ月後にピークを迎えるため、施術直後の変化だけで判断すると物足りなく感じられます。
2つ目は、回数です。
1回でも引き締まりは実感しやすいものの、コラーゲン量が蓄積して戻りにくい肌質に変わるのは2〜3回続けてからです。
3つ目は、たるみの主因がデンシティの届く層にないケースです。
高周波は真皮から皮下浅層に作用する治療のため、SMASや支持靭帯のゆるみ、脂肪の重みによる下垂、骨の萎縮による皮膚の余剰が主因になっている場合は、単独では変化を感じにくくなります。
4つ目は、照射条件と土台となる生活習慣です。
出力が低すぎれば十分な熱が入らず、紫外線対策や保湿が続かなければ、産生したコラーゲンは壊されていきます。
つまり「効果がない」と感じる原因の多くは、たるみがどの層で起きているのかと、どう照射してどう過ごすのかにあります。
この記事では、たるみと小ジワが起こる皮膚科学的な仕組みまで踏み込んだうえで、デンシティがどの層のどの変化に作用するのか、そして逆にどのようなたるみには向かないのかを整理して解説します。
効果を実感できる時期や必要な回数については、詳しくは「デンシティの効果は2〜3カ月後にピーク!持続期間・推奨回数・施術後の経過を医師が解説」をご覧ください。
ご予約はこちらたるみと小ジワは、皮膚のどの層で起こっているのか
デンシティの作用を理解するには、まず加齢によって皮膚の何が変化するのかを知る必要があります。
顔の皮膚は、表面から順に表皮、真皮、皮下組織、SMAS(表在性筋膜)、そして骨という層構造になっています。
たるみは、このいずれか一つではなく、複数の層の変化が積み重なって現れる症状です。
真皮のコラーゲンとエラスチンが減少・変性する
肌のハリを支えているのは、真皮の約70%を占めるコラーゲン線維と、その間を編み目のようにつなぐエラスチン線維です。
コラーゲンが皮膚の強度を担い、エラスチンが伸び縮みする弾力を担っています。
加齢や紫外線の影響を受けると、これらを産生する線維芽細胞の働きが低下し、新しい線維がつくられにくくなります。
同時に、既存のコラーゲンが変性して本来の構造を失い、束としての強度も落ちていきます。
その結果、真皮は薄く柔らかくなり、重力に対して皮膚を張った状態で保てなくなります。
これが、頬全体がわずかに下がって見える初期のたるみと、皮膚表面に現れる細かなシワの土台となる変化です。
皮下組織の線維隔壁がゆるむ
真皮の下にある皮下組織では、脂肪が線維隔壁(せんいかくへき)と呼ばれる結合組織の壁によって小部屋のように区切られています。
この隔壁は、脂肪を定位置に保ちながら真皮を下から支えるハンモックのような役割を果たしています。
加齢によって隔壁がゆるむと、脂肪を支えきれずに位置が下がり、フェイスラインのもたつきや頬の輪郭のぼやけとして現れます。
皮膚表面の質感は悪くないのに輪郭だけがぼやけて見える場合、この層の変化が関与している可能性があります。
SMAS・支持靭帯・骨格の変化
皮下組織のさらに深部には、表情筋を包むSMASという膜状の層があります。
SMASは支持靭帯によって骨に固定されており、顔全体の土台として組織を吊り上げています。
この層がゆるむと、ほうれい線の深まりや口角の下がりといった、より構造的なたるみが生じます。
さらに年齢を重ねると、上顎骨や眼窩周囲の骨が少しずつ萎縮し、土地そのものが痩せることで皮膚が余るという変化も加わります。
つまり一口に「たるみ」といっても、皮膚の質の問題なのか、支持組織の問題なのか、骨格の変化なのかによって、適した治療はまったく異なるということです。
小ジワは4つのタイプに分けて考える
小ジワもまた、原因によって性質が分かれます。
一つ目は乾燥による小ジワで、表皮の水分不足によって一時的に生じる浅いものです。
二つ目は真皮性の小ジワで、コラーゲンの減少によって皮膚が薄くなり、細かい線が定着したものを指します。
三つ目は表情ジワで、眉間や目尻など、表情筋の収縮が繰り返されることで刻まれるシワです。
四つ目はたるみジワで、皮膚が余ることによってできる、ほうれい線やマリオネットラインのような大きなシワです。
この分類を押さえておくと、なぜ同じ機器でも人によって満足度が違うのかが理解しやすくなります。
デンシティがたるみ・小ジワに作用する仕組み
デンシティは6.78MHzという高い周波数の高周波を皮膚に流し、組織の電気抵抗によって内部から熱を発生させる機器です。
表面から熱を当てるのではなく、皮膚そのものを発熱体として温めるため、表皮への負担を抑えながら真皮に熱を届けられます。
コラーゲン線維の即時的な熱収縮
コラーゲンは三重らせん構造を持つたんぱく質で、一定の温度域に達すると立体構造が変化し、線維の長さが縮みます。
この収縮が施術直後の引き締まり感の正体で、たるんで伸びた状態の真皮が物理的に短くなることでハリとして自覚されます。
ただしこの変化は熱による一次的な反応であり、これだけで長期的な若返りが完結するわけではありません。
線維芽細胞が刺激され、新しい線維がつくられる
デンシティの本質的な効果は、熱刺激を受けた組織が修復に向かう過程にあります。
コントロールされた熱が加わると、真皮では創傷治癒機転が働き、線維芽細胞が活性化します。
活性化した線維芽細胞は、新しいコラーゲンとエラスチンを産生し、変性した線維を置き換えていきます。
この入れ替わりには数週間から数カ月を要するため、施術直後よりも時間が経ってからのほうが肌の厚みと弾力の改善を実感しやすくなります。
真皮が本来の厚みを取り戻すと、真皮性の小ジワは内側から押し上げられ、目立ちにくくなります。
皮下の線維隔壁を引き締める
熱は真皮だけでなく、皮下浅層の線維隔壁にも作用します。
ゆるんだ隔壁が収縮することで、下垂しかけていた脂肪の位置が整い、フェイスラインの輪郭がすっきりと見えるようになります。
頬やあご下のもたつきに対して変化を感じやすいのは、この作用によるものです。
モノポーラとバイポーラを同時に照射して層を分ける
デンシティは、モノポーラRFとバイポーラRFを一つのチップから同時に照射できる点に大きな特徴があります。
モノポーラRFは電流が体内を深く通るため、真皮深層から皮下組織までエネルギーが届き、コラーゲン新生を中心とした持続的な変化を担います。
バイポーラRFは2つの電極間の浅い範囲に電流が流れるため、真皮乳頭層から網状層に作用し、即時的な引き締まりと肌質の変化を担います。
深さの異なる二つの作用を一度に得られるため、輪郭の引き締めと小ジワ・キメの改善を同じ施術のなかで狙えます。
照射中は冷却機能によって表皮が保護されるため、真皮に十分な熱を入れながら、やけどのリスクを抑える設計になっています。
デンシティが得意なたるみと、苦手なたるみ
治療選択で失敗しないために最も重要なのが、この線引きです。
得意なのは「皮膚の質」に起因するたるみ
デンシティが最も力を発揮するのは、真皮の弾力低下と皮下浅層のゆるみによって生じたたるみです。
頬の毛穴が涙型に伸びてきた、肌全体のハリが落ちて影ができやすくなった、フェイスラインが少しぼやけてきたといった段階が良い適応です。
年齢でいえば30代後半から50代前半にかけて、皮膚の質の変化が主体となっている時期に取り入れやすい治療といえます。
また、たるみの予防や進行の抑制という観点から、大きな変化が出る前に定期的に受けるという使い方も理にかなっています。
苦手なのは深部構造や骨格に起因するたるみ
一方で、SMASや支持靭帯のゆるみが主因となっている重度のたるみに対しては、高周波の作用だけで十分な引き上げを得ることは困難です。
高周波は皮膚と皮下浅層に作用する治療であり、より深い筋膜層を直接ターゲットにする設計にはなっていないためです。
筋膜層へのアプローチについては、詳しくは「デンシティとハイフ(HIFU)の違いとは?作用層・効果・向いている人を比較解説」をご覧ください。
同様に、頬の脂肪の量が多く重みで下垂している場合や、骨の萎縮によって皮膚が余っている場合も、単独では変化を感じにくくなります。
皮膚の余剰が大きい重度のたるみでは、外科的な処置のほうが適していることもあります。
実際の診察では、どの層の変化が主体かを見極めたうえで、単独で行うのか他の治療と組み合わせるのかを判断していきます。
目元の小ジワを扱うときの考え方
目の周囲は顔のなかで最も皮膚が薄く、皮下脂肪も乏しい部位です。
薄い部位では同じ出力でも熱が伝わりやすいため、部位に応じた出力の調整が欠かせません。
目尻の細かいシワのうち、皮膚の菲薄化によるものは真皮の厚みが戻ることで改善が期待できます。
ただし、笑ったときにだけ現れるシワは筋肉の動きによるものであり、性質が異なります。
小ジワのタイプ別に見た適応の考え方
先に挙げた4つの分類ごとに、デンシティが向くかどうかを整理します。
真皮性の小ジワには適応する
コラーゲンの減少によって皮膚が薄くなり、頬や目元に細かい線が定着したタイプは、デンシティが最も得意とする領域です。
真皮の線維が新しく産生されることで皮膚に厚みが戻り、線が浅くなっていきます。
肌のキメが整い、光の反射が均一になることで、シワそのものが目立ちにくくなるという視覚的な効果も加わります。
表情ジワは別の治療が適している
眉間の縦ジワや目尻の笑いジワのように、表情筋の収縮によって刻まれるシワは、真皮を厚くするだけでは改善しません。
この場合は筋肉の動きそのものを抑える治療が適応となります。
当院での対応については、ボツリヌストキシン注射のページをご確認ください。
真皮性の小ジワと表情ジワが混在している方も多いため、どちらが主体かを診察で見極めることが、満足度を大きく左右します。
乾燥小ジワはまずスキンケアから
目の下や口元に浅く現れ、保湿をすると一時的に目立たなくなるシワは、乾燥によるものと考えられます。
このタイプは、機器による治療の前に日々の保湿と紫外線対策を整えるだけで改善することが少なくありません。
当院では、機器での治療を提案する前に、まず日常のスキンケアを確認したうえで必要な治療をご案内しています。
たるみジワは複合的な判断が必要
ほうれい線やマリオネットラインは、皮膚の余りと脂肪の下垂、骨格の変化が重なって生じています。
デンシティによって皮膚が引き締まることで印象が和らぐ場合もありますが、深く刻まれた溝そのものを消す治療ではありません。
過度な期待を避けるためにも、現在のたるみがどの段階にあるのかを事前に共有することを大切にしています。
効果の出方を左右する要素
同じ機器を使っても、結果には差が生まれます。
照射エネルギーと照射数
真皮のコラーゲンが変性して新生に向かうには、一定以上の熱量が必要です。
出力が低すぎれば十分な熱が入らず、変化を感じにくくなります。
逆に高すぎれば、痛みや熱傷のリスクが高まります。
当院のデンシティは顔全体300ショットを基本としており、部位ごとの皮膚の厚みや反応を見ながら出力を調整していきます。
肌の抵抗値に合わせた調整
デンシティには、照射のたびに皮膚のインピーダンス(電気抵抗)を測定する仕組みが備わっています。
皮膚の水分量や厚みによって抵抗値は変わるため、同じ設定でも実際に発生する熱量は一人ひとり異なります。
測定値をもとに調整することで、過不足のないエネルギーを届けることが可能になります。
土台となる生活習慣
新しいコラーゲンを産生するのは、あくまで自分自身の線維芽細胞です。
紫外線を浴び続けている状態では、産生した端から線維が壊されていきます。
喫煙も線維芽細胞の働きと血流に影響するため、治療の効果を得にくくする要因となります。
施術後の紫外線対策と保湿を継続できるかどうかが、半年後の状態を大きく左右します。
治療を受けられない方・リスク・費用
デンシティは、妊娠中または授乳中の方、ペースメーカーや植込み型除細動器を使用している方、治療部位に金属製インプラントが入っている方は受けていただけません。
治療部位に感染症や炎症がある方、ケロイド体質の方、重度の心疾患をお持ちの方、てんかんの既往がある方も対象外となります。
副作用として、施術後に赤みや熱感が生じることがありますが、多くは当日中に落ち着きます。
まれに、腫れ、水疱、色素沈着、熱傷が生じる可能性があります。
費用は顔全体300ショットで1回59,400円(税込)で、別途初診料3,300円、再診料770円がかかります。
自由診療のため公的医療保険は適用されません。
施術後の経過や生活上の注意点については、詳しくは「DENSITY(デンシティ)のダウンタイムは?腫れ・赤みの経過と仕事・メイクへの影響を医師が解説」をご覧ください。
まとめ
たるみと小ジワは、真皮の線維の変化、皮下の支持組織のゆるみ、さらに深部の構造や骨格の変化が重なって生じます。
デンシティは、このうち真皮と皮下浅層に高周波の熱を届け、コラーゲン線維の収縮と新生を通じて皮膚そのものの弾力を立て直す治療です。
皮膚の質に起因するたるみと真皮性の小ジワには適していますが、筋膜層のゆるみによる重度のたるみや、表情筋によるシワには別のアプローチが必要になります。
ご自身のたるみがどの層に由来するのかは、見た目だけで判断することが難しい部分です。
みやまクリニック形成外科・美容皮膚科では、肌診断機による撮影と診察を通して原因を見極めたうえで、必要な治療だけをご提案しています。
他のたるみ治療も含めた選択肢を知りたい方は、詳しくは「福岡でたるみ治療するならどこ?治療法の種類とクリニックの選び方を形成外科医が解説」をご覧ください。
みやまクリニック形成外科・美容皮膚科のデンシティ(RF引き締め治療)の施術内容・料金は、施術ページでご確認いただけます。
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